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屏風ヶ浦へ

2005.08.31 Wed
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弘法大師空海がまだ少年だったころは海が善通寺のあたりまできていた。善通寺には、まわりに五つの山が茸のようにそれぞれ峰をつき立ててちょうど屏風をたてめぐらしたようなランドスケープをなしているため五岳山という山号がある。五つの山はじかに入江にのぞんでいて、そのかたちをとってこのあたりは屏風ヶ浦とよばれていたらしい。都から唐へ向かう遣唐使船は空海が四歳のときに、この讃岐の沖を過ぎている。
善通寺を訪れるのはこれが二度目になる。一度目は修学旅行なのだが、不思議と記憶に残っていない。駅から善通寺まで歩いている間は、ほんとうにここにあるのだろうかと思うほどに普通の町並みがつづいたのだが、国宝の五重塔が見えだしてきてから、自分の記憶が少しづつ蘇ってくるような気分になった。日頃から歴史が身体に入る前に、京都や奈良に行くのはどうかと思っていた。それこそ猫に小判ではないかと。ただ、その体験は小さな突起物となって記憶(身体)に残る。大人になってその小さな突起物に手や足をかけて再びこの地に向かわせたということは、修学旅行というものが、そうではないことを証明していた。歩くといろんなことを考える。

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