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smt

2005.10.29 Sat
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銀座ミキモトをみるとトッズを設計した建築家のデザインであることが容易にわかるが、せんだいメディアテーク(smt)からこのデザインまでの思いもよらない展開は、生物用語でいう“変態”といえるほどに劇的だ。シルバーハットからの流れがsmtで決着がつき、はれて自由の身になった建築家の思想は何の束縛も感じない、おおらかなデザインに反映されている。最近では中野本町の住宅でみせた側面すらも垣間見ることができる。そんな大河のような建築形態に変化のなかにあってsmtのコンセプトモデルは、現在までのGA internationalの表紙のなかで一番センセーショナルなものといっていいだろう。伊東豊雄の漠然としたイメージと模型デザイナーの解釈によってその奇跡的な形態はうまれた。しかし、定禅寺通のsmtは実現しただけでも十分意義はあるのだが、あのコンセプトモデルを踏襲しているとはいえない別の建築に生まれ変わっていた。あれだけ開放的につくられた施設なのに“向こう側”が見えない使い方をしている為だ、せっかくの奇跡的な形態が表層建築的に運営されてしまっている。 谷口吉生なら、一言「向こう側が見えるよう間仕切るように」と注文をつけることだろう。そんな自由な運営形態を許容しているところに伊東建築のおおらかさを感じ取ることができる。しかし現代版さざえ堂のような建築はそれでも十分におつりがくるくらいに刺激的な建築だ。

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