東大寺金堂
2008.04.11 Fri
松永久秀と三好党との戦いでほとんどの堂塔が焼失し、境内が再建されたのが宝永六年。当時最盛期だった江戸幕府の力をもってしても天平時代のままに寺を再現するのは難しかったという。それでもその壮大さに圧倒される。新しい歌舞伎座は天平様式で生まれ変わってもらいたい。
台座に上がり蓮弁を間直で見る。シンプルな線で描かれた線彫りの仏画は、美しいポストスクリプトラインを思わせるもので妙に現代的な感覚で仏の物語に引き込まれてしまった。ふと見上げれば毘盧遮那仏が鎮座している。美のスケールが一瞬にして大きくなりその振り幅に酔いしれる。